HTLV-1基礎知識Q&A
HTLV-1の感染予防
- HTLV-1の感染を防ぐにはどうしたらよいですか
- パートナーがHTLV-1に感染していますが感染を防ぐことはできますか
- パートナーがHTLV-1に感染していますが子どもをつくることができますか
- HTLV-1の予防接種(ワクチン)はありますか
- HTLV-1の感染を治療する薬はありますか
- HTLV-1の感染を防ぐにはどうしたらよいですか
- HTLV-1の感染は、ウイルスに感染した細胞が、生きたままの状態で大量に体内に入り込むことがない限り感染しません。主な感染経路は母乳を介した母子感染と、精液や粘液を介した性行為感染です。
母乳を介した母子感染を防ぐには、①母乳を全く与えずミルクを与えるという方法が最も有効です。また、②90日未満の短期間のみ母乳を与え以降はミルクを与える(短期母乳栄養)という方法も有効です。その他、③-20℃以下の家庭用冷凍庫で24時間以上冷凍後、解凍して温めた母乳を与えるという方法(凍結母乳栄養)もありますが、③については本当に効果があるのかどうかまだ十分にわかってはいません。
精液や粘液を介した性行為感染を防ぐには、性行為の際のコンドームの使用が有効です。他に、血液が付着した歯ブラシやかみそりを共用すること、消毒が不十分な器具を使用してピアスの穴をあけること、刺青(タトゥー)を入れること、同じ注射器を使って違法薬物などを回し打ちすることなどは感染の可能性がある危険行為です。絶対に行わないようにしましょう。 - パートナーがHTLV-1に感染していますが感染を防ぐことはできますか
- HTLV-1は性行為によって感染するリスクがありますが、特に長期間にわたって同じ人との性行為が続くパートナー間での感染が多いようです。性行為の際にコンドームを使用することで感染を防ぐ効果が期待できます。ただし、子どもを持つことを希望している場合には、まずあなたの気持ちをパートナーに伝え、パートナーと十分に話し合ってお互いの意思を確認してください。場合によってはHTLV-1電話相談窓口を活用したり、HTLV-1に詳しい医師に相談してみてください。
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- HIV感染者では子どもへの感染を防ぐために人工授精などが行われていますが、HTLV-1に対しては、感染後のリスクと人工授精のリスクとのバランスを鑑み、人工授精などの特別な介入は推奨されていません。また女性がHTLV-1に感染している場合には、母乳ではなくミルク(あるいは90日未満の短期授乳と併用)で育てることで97%程度の赤ちゃんは感染しませんので、赤ちゃんにうつさないようにすることができます。子どもを持つことを希望している場合には、まずあなたの気持ちをパートナーに伝え、パートナーと十分に話し合ってお互いの意思を確認してください。場合によってはHTLV-1電話相談窓口を活用したり、HTLV-1に詳しい医師に相談してみてください。
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HTLV-1に詳しい医師の相談窓口(有料)はこちら - HTLV-1の予防接種(ワクチン)はありますか
- 残念ながら今のところ、HTLV-1の感染予防に有効なワクチンはありません。
- HTLV-1の感染を治療する薬はありますか
- 残念ながら今のところ、ウイルスを体内から取り除く薬はありません。