HTLV-1基礎知識Q&A
支援制度など
- 患者会はありますか
- 患者レジストリとはなんですか
- 治療費の助成はありますか
- HAM患者さんが治療と仕事の両立はできますか
- HAM患者さんが災害に備えるにはどうしたらよいですか
- HTLV-1について相談する場所はありますか
- HTLV-1 に関する情報サイトはありますか
- 患者会はありますか
- ATL患者会、HAM患者会(アトムの会)、キャリアママの会が統合されたNPO法人スマイルリボンがあります。スマイルリボンでは患者の相談や情報提供、国に対する働きかけなどを行っています。同じ悩みを持つ人と情報交換できるよい場所になるかもしれません。興味があれば参加してみるとよいでしょう。その他、HAMの患者会として長崎・佐賀HAM患者会ひまわりなどもあります。
NPO法人スマイルリボンはこちら - 患者レジストリとはなんですか
- 患者レジストリとは、患者の病気や症状の経過、治療内容などの情報を収集して管理するデータベースのことをいいます。HTLV-1に感染しているすべての方が参加できるレジストリに「JSPFAD(HTLV-1感染者コホート共同研究班)」、ATL患者さんが参加できるレジストリに「アグレッシブATLレジストリ」、HAM患者さんが参加できるレジストリに「HAMねっと」があります。その他、患者レジストリではありませんが、HTLV-1キャリアの登録サイト「キャリねっと」があります。
JSPFAD(HTLV-1感染者コホート共同研究班)はこちら
アグレッシブATLレジストリはこちら
HAMねっとはこちら
キャリねっとはこちら - 治療費の助成はありますか
- 病院で支払う1か月の自己負担額が一定の限度額を超えた場合、超過した自己負担額を支給する高額療養費制度がありますので、詳しくは加入している健康保険の窓口に問い合わせてください。また、1年間の医療費の自己負担額が一定額を超えた場合、確定申告することにより所得税が減税される税金の医療費控除もありますので、こちらは税務署に問い合わせてください。
また、HAM患者さんは症状の程度により特定医療費(指定難病)助成制度や身体障害者福祉制度、重度心身障害者医療費助成制度、障害年金、介護保険(65歳以上)など公的支援が受けられる場合があります。お住まいの自治体により申請に必要な手続き方法やサービス内容が異なりますので、それぞれの相談窓口に問い合わせてください。 - HAM患者さんが治療と仕事の両立はできますか
- 治療技術の進歩に伴い、難病を抱えていても症状をコントロールしながら仕事を続ける患者さんも多くなりました。特に、難病患者さんが仕事する場合、事業主は障害者雇用促進法に基づいて、本人の希望や難病の症状の特性等をふまえた配慮をする必要があります。
まずは勤務先(企業)に、仕事を継続する意思があることを相談しましょう。その上で、勤務先の産業医(あるいは労務担当者)に、自分がどのような仕事をしているのか業務内容を伝え、どのような業務であれば続けることが可能かをよく相談し、働き続けるうえで望ましい配慮を記載した「主治医宛の意見書」を作成してもらいましょう。その意見書を病院の相談窓口(あるいは主治医)に提出し、主治医とどのような業務であれば続けることが可能かをよく相談し、働き続けるうえで望ましい配慮を記載した「主治医意見書」を作成してもらいましょう。そして主治医意見書と一緒に最も大切な自分の意見を勤務先に伝え、今後の仕事の方針を決めていきましょう。
日常の診療では、医師に仕事のことまで相談しにくいと思うこともあるでしょう。病院によっては治療と仕事の両立について相談する専門窓口がある場合や、専門のソーシャルワーカーが勤務している場合もあります。治療と仕事の両立を考えている場合には、病院に勤務しているスタッフに声をかけてみてください。
治療と仕事の両立支援ナビはこちら - HAM患者さんが災害に備えるにはどうしたらよいですか
- わが国は、地形、地質、気象などの自然的条件から、台風、豪雨、豪雪、洪水、土砂災害、地震、津波、火山噴火などのさまざまな災害が発生しやすい国土です。災害が発生した際に、いかに少ない被害にとどめるかは、平時からの備えと、災害発生時の適切な判断、適切な行動が重要です。災害発生時に、周りの人がHAM患者さんをサポートするのはもちろんですが、いつもそのような状況にあるとは限りません。そのため、HAM患者さん自身が災害に対して備えることも大切です。
【室内の備え】
避難経路を確保するために家の中を見て、危ない場所がないか確認しましょう。
- なるべく部屋に物を置かない
- 家具の転倒・落下・移動を防ぐ対策をする
- 出火・延焼を防ぐ対策をする
- 飲水や食料などの物資
- 1週間分の薬
ステロイド内服療法をしている患者さんが、突然服用をやめることはとても危険です。少なくとも1週間分の薬をすぐに持ち出せるよう準備しておきましょう。食料と同じように使用したぶんだけ補充するというローリングストックが有効です。 - おくすり手帳のコピー
非常時には、処方箋がなくてもおくすり手帳の提示で薬を提供してもらえる可能性が高いので、非常持ち出し品に入れてきましょう。 - 導尿器具
自己導尿をしているHAM患者さんは、少なくとも(1日に導尿をする回数)×3日分の導尿器具を常備しておきましょう。
お住まいの地域がどのような危険がある地域なのか、市区町村から配布されるハザードマップで居住地域の危険性をあらかじめ把握しておきましょう。そのうえで、地域の一時避難場所、避難場所などへの避難ルートを平時より確認し、可能であれば実際に避難ルートを通る練習をしておいてください。避難情報で「警戒レベル3 高齢者等避難」が発令された場合は、躊躇せず、あらかじめ確認しておいた避難ルートですみやかに避難を開始してください。HAM患者さんは深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)になりやすいので、災害時に車中泊をすることはよくありません。災害が発生した際に、少ない被害にとどめられるよう日頃から備えるようにしましょう。 - HTLV-1について相談する場所はありますか
- 疑問や不安がある場合は、本サイトで紹介している電話相談(無料)やオンライン相談(有料)をご活用ください。また、血液センターでは相談窓口を開設しています。血液センター相談窓口は献血者専用の窓口のため一般公開しておりませんが、血液センターから送付される「HTLV-1について」や通知文には連絡先が記載されています。患者会に参加して情報交換されてもよいかもしれません。
HTLV-1電話相談窓口(無料)はこちら
HTLV-1に詳しい医師の相談窓口(有料)はこちら - HTLV-1 に関する情報サイトはありますか